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エディブロ ネットセミナー中小塾のための「集客の極意」⑯

加藤 邦彦

この記事は塾生獲得実践会の森智勝氏のご厚意により、全国学習塾援護会のHPから転載したものです。

※このコラムは2014年10月にエディブロ導入塾に配信されたメルマガからの転載です。

塾というビジネスは、考えれば考えるほど特異な形態です。同じ商品(学習指導)を売っているようで、実は店(塾)ごとに違います。また、対象とする顧客層が限定的です。卵や牛乳ならば0歳児から100歳のお年寄りまでが対象ですが、塾は違います。たいていの場合、小学高学年生から高校生までを対象としています。加えて、本来の顧客とサービス対象者が違うという特殊性もあります。

私はよく、歯科医院と塾を同じ形態の業種として論じることがあるのですが、歯科医院は顧客とサービス対象者はたいていの場合一致します。塾は言うまでもなく顧客は保護者であり、サービス対象者は子どもです。やっぱり塾は特異な業態です。

「集客」と言った場合、生徒の獲得を指すことが多いのですが、そのためには、生徒と保護者の両方を獲得することを目指す必要があります。生徒に対するサービス…いわゆる学習指導は重要ですが、保護者に対するケアも忘れてはいけません。生徒と保護者両方の学習不安を解消することが塾というビジネスには必要なのです。以前、「ライバルを身近に置け」という文章を紹介しましたが、あれは生徒だけではなく保護者をも納得させるための理論武装です。

塾は口コミと評判が重要だということは言うまでもありません。ただ、ここでは「口コミ」と「評判」を明確に分けて(定義付けして)お話したいと思います。

「口コミ」とは「とりあえず何でもいいので塾のことを話題にしてもらうこと」であり、「評判」とは文字通り「塾の評価について話題にしてもらうこと」です。そして、口コミは生徒に、評判は保護者に拡げてもらうのが常道です。そう整理すれば、どんな戦略が有効か見えてきます。

生徒は(塾人としては残念なのですが)指導の上手さや教材・カリキュラムの素晴らしさを話すことはありません。友人同士、自塾の教材を自慢し合う…まず、見掛けない風景です。ところが…(ちょっと言葉が乱暴で済みません)

「うちの塾の先生、バカだぜ~。この間も…」 「それならウチの先生の方が…」

こんな会話は日常なのではないでしょうか。我々大人でも不幸自慢は大好きです。 私は塾経営者時代、入り口に大きなリスの置物を、階段には暖簾(のれん)を飾りました。すると、塾生と友人との間にこんな会話があったそうです。

「お前ところの塾、入り口にリスがおるな」 「ああ、あれ、塾長の趣味なんや。恥ずかしいわ~」

狙い通りです。そんな話題でも塾のことを話してもらえば、いつしか自塾に対する親近感が増してくると考えていました。そして、その目論見は成功したと思います。コアの部分(学習指導)さえ本物ならば、周辺部分はどれだけでもデコレートして構わない。それどころか、そのギャップが大きければ大きいほど、塾は魅力的に見えるものです。


そうしたギャップを作り出すために、様々なイベントを行うことをお勧めします。勉強に関するイベントだけではなく、それ以外のイベントも必要です。スポーツイベント・芸術イベント・社会見学会・ボランティア活動・夏祭り…生徒が話したくなるようなイベントを実施することです。きっと、塾生は話すことでしょう。


「うちの塾長、イベント好きなんや~。付き合うのが大変でな~」 …迷惑そうに、それでも嬉しそうに。


こうした話が口コミそのものです。子どもたちの間で何かと話題になる塾、それは間違いなく多くの塾生が通う塾です。


それに対して「評判」は、保護者に語ってもらわなくてはいけません。その方法は次回、詳しくお話します。

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