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  • 執筆者の写真森智勝

塾・新時代のマーケティング論(59) セカンド・インパクトを与える面談を

この記事は塾生獲得実践会の森智勝氏のご厚意により、全国学習塾援護会のHPから転載したものです。

 2月。毎年のこととは言え、塾人にとって最も緊張し、最も多忙な時期を迎えました。受験直前指導と新年度募集を並行して行なわなければなりません。現場の教師は、ややもすると受験生に意識が集中し、新年度募集活動を(意識の上で)「後回し」にしてしまいがちです。これは、どちらを優先するかという問題ではなく、どちらも大切な塾の業務です。そのことを現場スタッフに再認識させ、募集業務を疎かにしないようにしたいものです。  例えば、次のような事例が頻発しています。入塾面談の約束時間に親子が教室を訪問すると、誰も出迎えてくれません。母親が大声で「すみません!」と叫ぶと、ようやく自習室から担当者が出てきます。担当者は悪びれる様子もなく、「申し訳ありません。急に受験生が質問に来てしまいまして…」と、言い訳をします。さて、この母親は担当者を指導熱心な好ましい教師と思うでしょうか。それとも…  当たり前のことですが、保護者は我が子のことを一番に考えています。いえ、我が子のことにしか興味がないと言ってもいいでしょう。そして、無理だとは知りつつ、塾の教師にも我が子を特別に扱ってほしいと思っているのです。少なくとも、自分の子供が軽んじられていると思わせるのは避けなければなりません。入塾面談はその第一歩、ファースト・コンタクトです。他の生徒に熱心で、なかなか出迎えてくれない塾と、扉を開けるや間髪いれず「お待ちしていました」と笑顔で迎えてくれる塾のどちらに好感を持つかは明らかです。  上記のような場合、担当者の才覚1つで克服できるはずです。長く指導してきた自塾生、それも受験生となれば情が移るのも理解できますが、そのことをエスケープにしてしまうのは厳に慎みたいものです。  さて、入塾面談はファースト・コンタクトだと言いましたが、実際には電話問い合わせの時が実質上、塾とのファースト・コンタクトです。その時の対応が良かったため、教室訪問に結びついています。つまり、ファースト・インプレッションは良好だったのです。入塾面談時に必要なのは、セカンド・インパクトです。この時点ではまだ、誰もが自分が感じたファースト・インプレッションに自信が持てていません。それを、セカンド・インパクトを与えることで、「確信」に変える必要があります。  電話対応をした人物と面談担当者が同一の場合はいいのですが、別人の場合は注意が必要です。電話の場合、相手が見えませんから、それが塾長だろうがバイト学生だろうが、保護者にしてみれば電話対応をしてくれた人が塾の代表であり、その時点での「塾に対する印象」の全てです。そこに好感を持って教室訪問をしたら、全く印象の違う人物が対応した…この時点で入塾に二の足を踏むことになります。面談者は、電話対応者を上回る好印象(セカンド・インパクト)を与えなければなりません。  その第一歩は、もちろん「見た目」です。今の時期、現場教師は朝から晩まで夜中まで?働いていたりします。それは頭の下がる思いですが、そのために身なりが崩れている危険性があります。髪はボサボサで、肩にフケが目立っている。爪が伸びていて黒ずんでいる。疲れからか、眼の下にクマを作って笑顔も引きつっている…これでは良い印象を与えることはできません。どんな条件下でも社会人としての身だしなみは守りたいものです。  次に必要なことは期待感を与えることです。入塾してもらうことを急ぐあまり、セールスに終始してしまうことがあります。あるいは、塾のことを知ってもらうのは体験受講が一番とばかりに、「とりあえず体験して下さい」の一点張り(心は早く自習室に戻りたい?)…これでは期待感を持ってもらうことは難しい。  塾を探している家庭は、子供の学習のことで何か問題点・悩みを抱えているものです。その解決法を求めて教室を訪問しています。「この先生ならば、子供の問題・悩みを解決してもらえるかもしれない」という期待感は、セールストークだけで与えることはできません。多分にカウンセリングの能力が必要です。その中でも特に、傾聴の力です。保護者と生徒の話を良く聞くこと、そして、思いを引き出すための質問力が必要なのです。  塾人は総じて話好きです。一方的に担当者が話す面談をしているところが少なくありません。ぜひ、質問力を磨いて、相手の思いを引き出してください。人は、話してくれる人よりも、話を聞いてくれる人の方に信頼感を持つものです。そして、その思いに共鳴する台詞を掛けてあげることです。「大変でしたね」「悔しかったね」…  自塾のアピールに熱中するあまり、生徒が通っている学校の批判をしてしまうことがあります。これは絶対に避けなければなりません。生徒は(保護者も)学校に対する帰属意識を少なからず持っています。それが事実だとしても、初めて会った塾の教師に批判されて喜ぶことはありません。一般論として公教育の不備を指摘することは良いのですが、「ああ、○○先生のことは塾生から聞いていますが、ちょっと問題がある先生のようですね」のように、具体的批判はNGです。  担当者は年間に数十回という入塾面談をこなしているでしょうが、その親子は生まれて初めての塾訪問かもしれません。きっと、緊張もしていることでしょう。温かい「おもてなしの心」を忘れずに対応したいものです。指導現場では鬼にもなるが、面談では仏の顔になる…その切り替えができてこそプロの塾人です。  塾によっては集客活動の後半戦に突入する時期です。ある意味、早期入塾者は「あなたの塾に入ることを決めていた客」です。あまり面談力が問われることはありません。しかし、これからの問い合わせ客は、他塾との比較をしていると考えて間違いありません。今一度、現場に緊張感をもたらす指示を出すことをお勧めします。

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